
「光陰矢の如し」
中学校の頃の国語の授業で習った言葉ですが、中国の儒学者が自身の詩の中で記した言葉(儒学者の名前は忘れてしまいました。すみません)です。
授業では続きも習いました。
「少年老い易く学成り難し。一寸の光陰軽んずべからず」
この言葉を授業で習った時に、時間ってそんなにあっという間なのかなぁと漠然と思うだけで、全く実感は湧きませんでした。
でも今、40代も後半を迎える自分となった時に、この言葉がやはりとても身に沁みます。
「少年老い易く」
白髪も生えて皺も増えて、お肌ぴちぴちの子どもたちと比べると、老いはもう私に寄り添っているなぁと感じるわけでした。
「学成り難し」
未だ何も極めているわけでもない自分がいるし、新しいことに挑戦するにも二の足を踏む自分がいます。
「一寸の光陰軽んずべからず」
ほんの一瞬の時間でも、おろそかにしてはならない。時間はあっという間に過ぎるから。
年齢を重ねるほど、その意味が私に迫ってくる、そんな言葉です。

そこで、私が続けて思う言葉が「少年よ大志を抱け」です。
明治時代にアメリカから、札幌の農学校(現北海道大学)で教鞭を取るために来日したクラーク博士の言葉ですね。
色々な可能性のある若者たちは、大きな志をもって勉学に励み自分が目指すべき目標を達成するべき、という励ましの言葉です。
何故かいつの間にかぼ、この二つの言葉が私の中でつながってしまっています。
「光陰矢の如し。一寸の光陰軽んずべからず。少年老い易く学成り難し」と「少年よ大志を抱け」
この二つの言葉は、今育てている二人の子どもたちが人生に迷いが生まれたときに、すかさず伝えたいなと思っています。
そう思うようになったのは、とある話を伺ったのがきっかけです。

あるお年寄りから伺ったお話です。
その方には二人のお孫様がいらっしゃいました。
上の子は何をやらせても上手くできて、勉強もよくできて、常に成績は一番。
楽器をやらせてみたら、その学校でトップになり地域の代表としてコンテストに出場して、なんと優勝してしまうほど。
高校、大学ともちろん推薦でトップで入学できました。
対してその下の子は、何をやらせても上手くできない、勉強もそこそこ、上の子に比べたらパッとしない子で「どうしてあんなに優秀な子の兄弟なのに、こんなに平凡なんだ?」と学校の先生もいぶかしんだそうです。
だから下の子は自分は自分と考えて、上の子と比べないように生活するようにしていたようです。その子がなんと・・・
引越しをきっかけにして、みるみるうちにその才能を花開かせたそうです。
ダンスを始めたら瞬く間に学校一のダンサーになり、世界でもトップクラスの子だけが入学できる専門の学校に、学校推薦で入れることになったそうです。
今では、もっと上を目指して毎日練習に励んでいるそうです。

この兄弟は今、上の子は勉強の道と得意の楽器の道を究めるために、毎日頑張っていて、下の子は自分が持っていたダンスの可能性を高めるために、同じように毎日頑張っています。
二人とも、大学へ上がる前にそのような自分を生かせる場所を見つけることができたからこそ、可能性を延ばす道に進むことができました。
子ども時代は一瞬のうちに過ぎ去ってしまいます。
たとえ勉強がだめでも、楽器ができなくても、その子どもが持つ可能性を信じることで、きっとその子しか進めない道を見つけることができるはずです。
私たち大人はその可能性をつぶしてしまわないように、その道を究めることができるように、支援して応援することが大事だと考えるようになりました。
そのために必要な言葉が
「光陰矢の如し。一寸の光陰軽んずべからず。少年老い易く学成り難し」
「少年よ大志を抱け」
この二つ。
この二つの言葉を知ることで、子どもたちに
「あなたにはたくさんの可能性があるんだから、だから一瞬一瞬を大事にして様々なことにチャレンジしよう!そうして、自分にとってどんな可能性があるか知って、その才能を高めていけばいいんだよ!!」
そんな声掛けができるようになりました。
この二つの言葉を胸に子育てできれば、きっとその子にとって一番の人生の道、人生の舞台が見つかるはずです。
もし、何か子育てで悩まれたときは、この二つの言葉を思い出していただければ幸いです。
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