「上が良い、下が良い、どっちが良い?」

スポンサーリンク


大人も子どもも楽しめる創作絵本②




アスノヒ国の王子様上ばかり見て歩きます。




空は青くてキレイだな、雲が白くてモクモクして




いつか行ってみたいな、あの青い空の世界。




隣の隣の国、キノウノ国に住んでいるお姫様




下を向いてばかりいます。




赤いお花、白いお花、緑の草花はキレイだな。




川が流れてお日様の光を反射してキラキラしてる。




水の中で遊びたい。




上ばかり向いている王子様のお父さん、お母さん、つまりアスノヒ国の王様と女王様は心配しています。




この子は上ばかり向いて、周りが見えていない。




いつもお世話をしている召使の顔も、料理を給仕してくれる人の顔も、ひょっとしたら私たちの顔すら、覚えてないかもしれない。




このままでは結婚すらできないかもしれないぞ・・・。さてどうしたものか・・・。




下ばかり見ている王女様のお父さん、お母さん、つまりキノウノ国の王様と女王様は心配しています。




この子は下ばかり向いていて、周りが見えていない。




いつもベッドメイキングをしてく女中の顔も、水差しを準備してくれる人の顔も、ひょっとしたら私たちの顔すら、覚えてないかもしれない。




このままでは結婚すらできないかもしれないぞ・・・。さてどうしたものか・・・。




アスノヒ国とキノウノ国の王様と女王様は、4人で相談しました。




このままではお互いの子どもたちの将来が心配。




どうしたらいいものか。




二つの国の隣には小さな小さな国、キヨウノ国があり両国とも仲良し。アスノヒ国とキノウノ国の王様と女王様はキヨウノ国に相談しました。




キヨウノ国の王様は国一番の賢い使いに話をしました。




二人を招待して、一日過ごさせてみてはどうか、という提案。




両国の王様、女王様は承諾しました。




寝ている二人を、それぞれの国の使いの者がこっそりキヨウノ国のお城へ運びました。




そしてなんと賢者は、二人をお城に残してみんないなくなるように言いました。




次の日の朝、二人は目を覚ましましたが、もちろん誰もいません。




二人は困り果てました。




上を向いている王子様は、上を向いて「誰かいませんかー?」




下を向いている王女様は、下を向いて「誰かいませんかー?」




お互いの声がするところへ歩いていくと・・・




どーん!!!!!




勢いよくぶつかってしまいました。




「・・・あ!」




「・・・こんにちは」




お互いの顔を見て、周りを見て、誰もいなくて・・・。




二人は協力するしかないことに気が付きました。




上ばかり向いていたら、ご飯も食べられないし、下ばかり向いていたら着替えもできない。二人はきちんと前を向いてお互いを見ながら、食べ物を探したり、着替えをしたり。




「僕は上ばかり向いていたから、空のことしか分からなかった。




星はキレイだし、空は青くて果てしないよ。見てみて!!」




「私は下ばかり向いていたから、お花のこととかしか分からないの。




お花の種類はたくさんあるし、緑もキレイ。川の中には魚も泳いで、素敵よ!見てみて!!」




夕方には二人はすっかり仲良し。




アスノヒ国、キノウノ国の使いの者が二人を迎えに来ると、二人は二人ともお互いの顔を見て、使いの者の顔を見て、そうして嬉しそうに別れていきました。




もう、王子様は上ばかり向いていません。




もう、王女様は下ばかり向いていません。




アスノヒ国もキノウノ国もキヨウノ国の賢者にとても感謝して、キヨウノ国にたくさんのお礼を送ったのでした。




そうして二人は成長して・・・、めでたく結婚をしました。




アスノヒ国とキノウノ国は二人の結婚で、より発展したそうです。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加