「砂浜のガラスの玉」

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大人も子どもも楽しめる創作絵本④







りゆちゃんは小学3年生。




お父さんがいなくてお母さんと一緒に、海辺の町で二人暮らしです。




お母さんは夜働いているので、昼間はいつも眠い。りゆちゃんが簡単なご飯の支度もします。




時々、昼間お母さんが起きている時に近所の海の浜辺へ、散歩に行きます。




穏やかに一緒に散歩をして、お母さんは時々砂浜でシーグラスを見つけて拾います。




りゆちゃんも真似をして、砂浜から綺麗なガラスや流木などがあったら拾ったりします。




その日も二人で散歩をして、拾い物をしました。




キラッ!!




目の端に青色の輝きがひっかかりました。




「ん?」




りゆちゃんが探しに行くと




キレイな青い丸ガラスのような小さな玉。




拾って家に持ち帰りました。




夜、お母さんがお仕事へ行った後、昼間拾った青い玉を取り出して見てみました。




キラキラして青くてキレイでずっと見惚れていました。




すると、ペキッ、ペキペキペキ・・・。




玉にひびが入って・・・




な・・なんと玉が割れてしまいました。




そして中から出てきたのは小さなおじいちゃん。




りゆちゃんはすごくビックリしてしまいました。




こんなことになるなんて、思わなかったから・・・。




「やあ、こんばんわ。やっと出られた。




あんたは一人かい?」




「こんばんわ・・・。だれですか?」




「わたしかい?私は海の底で暮らす者だが。ちょっとこの玉に避難したら出られなくなってな。助かったよ」




全く訳が分かりません。




おじいちゃんの話はいたって簡単。海が荒れてきたので、この玉の中に避難したらそのまま浜辺に流れ着いたとのこと。




いつの間にかしっかり口が閉まっていて、自力では開けられなくなったそう。




そして、早く海に戻らなくてはいけないとのこと。やらなきゃいけないことがあるから。




「私が海に戻してあげる」




「ありがとう!!助かる!!」




「でも、すぐには連れて行かない」




「は?!」




りゆちゃんはそのおじいちゃんにものすごく興味が湧きました。




なので、おじいちゃんが海に帰りたがる理由を聞きたい、それからだったら海に連れていってもいいと答えました。




おじいちゃんはその条件をのみました。




小さな玉から出てきたそのおじいちゃんは、海の底に仕事場があって毎日たくさんの作業があり、一日でも休んだら作業がたまって大変とのこと。




何の作業をしていたのかというと、海の中を漂うゴミを細かく刻んだり、削ったりするのだそうだ。




「今世界中からゴミが海に集められているから、私がやらなきゃどんどん溜まって大変なんだよ」




「じゃあ、海にはおじいちゃんが必要なんだね」




海にはおじいちゃんが必要




りゆちゃんは話を聞き終えると、約束通りおじいちゃんを海に連れて行きました。




「ありがとな」




おじいちゃんは暗い海に向かって歩いて行き、そのまま海に入っていきました。




次の日に、りゆちゃんは思いました。




海にはおじいちゃんが必要




本当に海にはおじいちゃんが必要なのかな?




おじいちゃんは誰に言われて、あの仕事をしているんだろう?




刻んだゴミは、どこにいくんだろう?




もっとちゃんと聞いておけばよかった。




そう思うりゆちゃん。




またいつかあのおじいちゃんに会えるかもしれないと思いながら、次の日からもいつも通り、浜辺へお母さんと遊びに行くりゆちゃんでした。




またいつか会えるといいね。













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