だいすけ君の靴

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大人も子どもも楽しめる創作絵本




玄関にあるたくさんの靴




大きな靴、小さな靴、中くらいの靴




小さな靴は、いつもちゃんとそろえられていてます。




お母さんにいつもそろえてもらっているから。




「ゆいちゃんの靴はいいな~、いつも一緒にそろってて」




お兄ちゃんのだいすけ君の靴は、ゆいちゃんの靴をうらやましいと思ってます。




お兄ちゃんの靴はいつも、バラバラ。お兄ちゃんは靴を脱いだら脱ぎっぱなし!




「そうね、お母さんにそろえてもらってるから❣だって、ゆいちゃんまだ2歳で、うまくそろえられないからね!」




「お兄ちゃん、そろえてくれないからな!」




「俺たちは自分でそろうことができないからなー!」




さらに大きなシューズがお話します。
お父さんのランニングシューズです。




「いつもそろえてもらっていたら、俺たち辛くないのにな。分からないんだろうな」




「そろえてくれって、声を上げることもできないんだよね」




そんな靴たちの会話です。




ある日のこと、お兄ちゃんが靴のかかとを踏んで歩くようになりました。




あまりかかとを踏まれるのが好きじゃないけど、しょうがない。
お兄ちゃんの靴はおもいました。




お兄ちゃんは成長して靴のサイズが合わないくなってきてるけど、お父さんもお母さんも忙しくてそのことに気が付かない。




「大丈夫?かかと踏まれて辛いでしょう?」
ゆいちゃんの靴が聞きます。




「大丈夫だよ、しょうがない。だいすけ君が成長しているから、お父さんかお母さんがサイズが合わないことに気が付くまで我慢する」




「早く気付いてほしいね」




お父さんのランニングシューズが言いました。




かかとを踏まれながら、全くそろえてくれず、だいすけ君の靴は毎日悲しいです。




ゆいちゃんの靴もお父さんのシューズも、かわいそうだな、と思うけど助けてあげられません。




それでも、だいすけ君の靴は我慢しました。だって、お話できないから。




だいすけ君は遊びも激しいので、すぐ靴も汚れます。




お父さんもお母さんも忙しいから、中々洗ってもらえません。




それでも、だいすけ君のために我慢。




それからしばらくして、お母さんがやっとかかとを踏んで歩いているだいすけ君の靴に気が付きました。




「あら?ひょっとして、靴が小さくなったんじゃない?」




お母さんは新しい靴が必要ということをお父さんにお話して、お父さんはアマゾンでだいすけ君の靴を注文してくれました。




次の日に、新しい靴が届いて、だいすけ君の靴は新しい靴に役割をバトンタッチしました。




今日まで大変だったけど、だいすけ君の役に立てて良かったな、とだいすけ君の靴は思いました。




「みんな今日までありがとう。新しいだいすけ君の靴君、だいすけ君をよろしくね!」




「お疲れ様でした」
ゆいちゃんの靴は言います。




「お疲れ様でした」
お父さんのシューズは言います。




「これから僕、だいすけ君のために頑張ります!」
新しいだいすけ君の靴は言いました。




さて、自分はこれからどうなるのか。
新しい靴が届いてからは、古いだいすけ君の靴はずっと暗くてじめじめしたシューズケースの中。




それから一週間して、お母さんがシューズケースからだいすけ君の靴を取り出しました。
すっかりよれよれ、汚れていてかわいそう・・・。




お母さんはだいすけ君の靴をジャバジャバ、洗剤をつけて泡泡しっかり洗って、お陽様の下で干しました。




僕は誰かにもらわれていくのかな・・・?




だいすけ君の靴は考えました。




次の日、すっかりきれいになって乾いただいすけ君の靴は、お母さんの手で丁寧に形を整えられて、何かを足の代わりに足が入るところに入れられました。




小さなガラスの牛乳瓶です。




「??????」




靴は不思議に思いました。




僕、どうなっちゃうんだろう?




そうして、お母さんの手で玄関のシューズケースの上に、靴は置かれました。




牛乳瓶には水が入れられて・・・。




お母さんはその瓶に、小さな赤いカーネーションを一輪入れてくれました。




「うわー!!ステキね!」ゆいちゃんの靴は言いました。




「花瓶になった!いいね!」お父さんのシューズは言いました。




「いいですね!カッコいい!」新しいだいすけ君の靴は言いました。




だいすけ君の靴はいつも、履きつぶしてしまってボロボロになるのですが、今回の靴はだいすけ君の成長が早かったのでかかとが踏まれるだけで、それ以上悪くはならないでいました。




今までの靴は全部穴が開いてしまい、捨てるしかなかったので、形が残っている靴をお母さんはとても嬉しく思ったのでした。




花瓶になっただいすけ君の靴は
「ちょっと照れ臭いけどすごくうれしい!!」そう思ってカーネーションに




「ありがとう!これからよろしくね!」と嬉しそうに挨拶していました。

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