
桜の花も散り「葉桜が綺麗だね」という言葉が聞かれる時節になりましたね。
季語としても使える「葉桜」とは、どのような桜の様子をいうのでしょうか。
何をもって「葉桜」というのか、いつぐらいの時期を指していて、見ごろはいつなのか、季語として手紙に使う場合は、どんな使い方をするのか、などについて調べてみました。

桜の木のいつの頃を葉桜というか。
桜の花は、皆さんご存知の通り花が咲いているその時は、葉っぱは生えていません。
花びらが満開になった頃に、若葉が芽吹き始めます。
ここからが、葉桜と呼ばれ始める時です。
新しい生まれたての桜の葉は、瑞々しい青色でとても美しく、まだ桜の花が木に残っている状態ならば、桜色の花々の間から青色の若葉がのぞき、ほのかな日本の美を堪能できます。
その新しい葉が生えてきている状態を葉桜と言います。
なので、桜の花びらが散り始めた頃、まだおしめとめしべが残っている状態でも新しい桜の葉が生えてきているので、「葉桜」となります。また、すっかり花びらも落ちてしまい、がくの部分だけになってしまった状態も、「葉桜」と称されています。
桜の開花前線と同じように、北上していく言葉なんですね。
季語としてはいつの季節を表すのか、というと「夏」になります。
旧暦の4,5,6月の時期に、葉桜の時期を迎えるので、この期間を表す言葉となると「夏」なんですね。
でも実際は、花が散るちょっと前に、若葉が芽吹いて「葉桜」と呼ばれるので、春という季節と重なっているんじゃないかなぁ、という感覚もありますよね。
そう考えると「葉桜」って、感覚的に春の終わりと夏の始まりをつなげる言葉だなぁ、と思います。
実際には夏の季語ではありますが、暖かい春を過ぎて、少し夏の暑さを感じ始めることができるのが「葉桜」。
夏は夏でも猛暑とかではないというところが、なんて風情のある言葉なんだろう!と思ってしまいます。
例文を上げてみましょう。
葉桜の美しい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
いつの間にか葉桜の季節となりました。お元気でお過ごしでしょうか。
葉桜が目に鮮やかな季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
私はあまり堅苦しいのは好きではないので、このくらいの表現のお手紙の方が、頂いた側としても気軽でいいような気がします。
こんな一文が加わっただけでも、鮮やかな青色の桜の葉が大きな桜の木に生い茂って、風に揺られている情景が目に浮かび、美しい風景が手紙を演出してくれますよね。
不思議です💗

満開だった頃の桜は、確かに沢山の人々の目を引く美しさでした。
でも、私は葉桜になった桜並木を歩くのも、ものすごく好きです。
青々とした若葉の瑞々しい香りと、清涼な空気は、葉桜ならではの清々しさを堪能することができると思います。
お酒を飲む人も、美味しい食べ物を食べる人もいなくなった桜の木の下で、葉桜を愛でるのもまた日本の風情だと思います。
お近くに桜並木があるようでしたら、天気の良い日曜日にお出かけされてみてはいかがでしょうか?
きっと心穏やかな気持ちになれること、請け合いですよ❣
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